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ペンギンになった日 [産後うつ]

もう随分昔。平屋の貸家から新居に引っ越してきた頃のお話です。


当時、幼稚園児だった長女は朝からグズっていました。抱っこ抱っこと言ってひっついてきて。

その頃の私はまだ産後うつに気づいていなかったので、頭痛や肩こり痛に悩まされて長女のグズりに苛立っていました。が、必死に「可愛がって育てたい!」と、もがいておりました。

2階建ての戸建てになり、寝室も2階になりました。なんとなく階段を降りる時に違和感を感じていたのですが・・・階段くらい降りられない訳がない、と高をくくっていました。

しかし、後になって考えてみると、鬱により集中力が低下し、ふらつきもあったのだと思います。階段を降りる時はめまいのような感覚もあり、大変危険な状態でした。

ある日いつものように抱っこ抱っことせがむ長女を抱えて、階段を降りた時、ついに足を踏み外して踊り場まで落ちました。

泣き叫ぶ長女を見ると、足のすねのところを打ったみたいで内出血しているようでした。

「大丈夫?大丈夫?」と介抱しながらも「痛い!だ、大丈夫?痛い!大丈夫?痛い!」と悶絶する私。臀部を強打していました。それに気づいた長女は泣き止んで「ママ大丈夫?」と言って大人しく1階まで降りてくれました。

骨折などの大事には至りませんでしたが、ふたりで階段の出っ張りで強打した箇所を保冷剤で冷やしました。そして湿布を貼って、なんとか幼稚園まで車で送って行きました。

幼稚園の園庭はペンギンのような歩き方で長女の手を引いて行きました。家の中でも2日ほどペンギンになりました。わが家ではこの出来事を「ペンギンになった日」と呼んでいます。

階段を落ちてからは、長女は朝抱っこ抱っこと、せがまなくなりました。

私も階段を降りる時は慎重に足場を確認するようになりました。1度ペンギンになったおかげで、めまいのような感覚は気のせいではなかったのだ、と確信できました。

そして、階段から落ちておいてよかった、と思うことになりました。

その約1ヶ月後、次女をお腹に授かりました。危なかった〜。


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