育児の地獄を見た女 [産後うつ]
しかし、余り深くは掘り下げられていないものの、双子の育児に疲れてノイローゼとなり、逃げ出してしまったという実のお母さんが出てきます。
産後うつのブログを書いている私としては、スルーするのも何かなぁ・・・という気になり、ペンを取りました(ペンじゃないけど)。
そのお母さんの気持ち、よく分かります。逃げ出したくなるまで追い込まれてしまうストレス。きっとひとりで育児を抱え込んでしまって、相当辛かっただろう・・・なんて、ドラマなのに思いを馳せてしまう。
私も産後うつとなり、育児の地獄を垣間見たひとりですから。
長女が0才の頃は、旦那さまに対しては暴風雨のように荒れ狂い、当たり散らしていました。赤ちゃんと2人きりの時は涙に暮れたり、泣き声に「うるさい!」と怒鳴ったり。ひどい頭痛と肩こりに悩まされ、頑張れば頑張るほど、身も心もダメになってゆく一方・・・。
頑張ること、努力すること、自己犠牲が美徳、それがこの国の、世の中の当たり前。でも、成果が出るどころか、逆に、どんどん自分の首を絞めることになるなんて。うつ病になるまで、そんな病気があるなんて、なかなか信じられませんでした。我慢していたために、治療に取りかかるまでに随分時間が掛かりました。5年も!
長女が5才までは、毎日が終わりの無い地獄でした。そのころ旦那さまは仕事が忙しく、ほぼ毎日帰宅が10時過ぎでした。くる日もくる日も娘と離れられない、休めない。
検診で保健士さんに言われた言葉、「やせ気味」「生活のリズムを作る」などを気にして、しつけをしようと努力するも、娘は思うようにご飯は食べないし、早く動かない、早く寝ない。募る苛立ち。
「なんで食べないの!」「早くしなさい!」怒りたくないのに、怒ってばかり。
ある時テレビのニュースを見ていて、娘が「赤ちゃんポスト」という言葉を覚えました。私が怒るたびに「じゃあ、赤ちゃんポストに入れればいいでしょ!」などと言うようになり、怒りがこらえ切れず、強く娘の頬をひっぱたくようになりました。「それは子どもを捨てるってことだよ!アタシがそんなことする訳ないでしょ!」バシッ!
キレイごとでは済まされない、育児のストレスの果て。
そんな時、パパは「お前はいいな。ストレス発散できて。」などと言いました。嫌みだったのかもしれないけど、アホか!
可愛くて仕様がないハズの娘を叩いて、ストレスが発散できる訳がない!むしろストレス倍増。自己嫌悪で、死にたくて、毎日苦しんでいました。自分がいない方が、娘の為なのかも知れない、と。口には出さなかったけど、死ぬことばかりが頭を占めていた時期もありました。
娘さえも・・・この子はちっとも言うことを聞かない。失敗作なのか。この子も連れて行くべきか、なんて。
育児の地獄を垣間みた頃。そして、私は、カメになることを選びました。
夕方まで小さくうずくまって、カメのように過ごす日々。娘を見ていると、イライラしてしまう。傷つけてしまう。もう見ない、聞かない。お腹が空いたと泣くまで、ご飯も出さない。
育児放棄。娘を愛すればこその選択。
私が本当の地獄に堕ちる所までいかなかったのは、娘のあどけない、幼い笑顔のおかげでした。こんな母親でも、ママ大好き!と愛情を示してくれる。本当に、本当に、可愛かった・・・。
ここから私は、這い上がることを始めました。
新築のマイホームに引越し、次女も授かり、うつの治療を始めることができるまでに、立ち直ることができました。うつ病について宣伝し、周りのサポートも受けられるようになりました。でも、まだ道半ばです。今年もうつ病は完治しませんでした。長く放置した分、これからも長く掛かるかもしれません。
産後うつで悩んでいるママさんたちへ・・・
育児が辛かったら、助けを求めて下さい。どうか、子どもを自殺遺児にはしないで下さい。ママが元気になるのが最優先ですよ!子育てはそれからでも遅くありません。子どもはママだけの力で育つのではありません。もっと強いです。側に居るだけでも、その成長を見て、嬉しい驚きをたくさん感じられる筈です。病気について知り、希死念慮に惑わされず、うつ病を治療して一日も早く元気になりましょうね!
長女の1才の頃の写真です。親バカ、大いにいいじゃないかっ!
娘ちゃんめちゃ可愛いですね!
0歳の時は、写真を撮ってストレス発散していました。
きっと、写真撮る=「可愛いっ」ってテンションあげられたんでしょうね。
きっと長いの出口までもうすぐ・・
by ゆっきー (2011-12-30 16:43)
今年も残りわずかですね。今年一年お疲れさまでした。病状改善の予兆が見えてきてよかったですね。来年も今年以上に素敵な一年になりますようお祈りいたします。
最後の一文は、産後うつの方だけでなく、すべてのうつ病の方にメッセージとして伝わるといいなあと思います。生きてさえいれば、リカバリーするチャンスは必ずあります。たとえそれが家事や育児、仕事も一緒です。大切なことは、そのチャンスをつかむときまで心身共に健康であることです。
そして大人は、小人達のことを大切にすると同時に、もっと可能性を信じていいと思います。小人は大人が考えているよりはるかに強く、たくましい。そして「小人」も「大人」も同じ『人』。「小人」は対等であり、「小人」に尊敬できる一面を感じられたら、もうそれは頼もしいパートナーです。私も妻や4人の小人達に支えられて今年一年を乗り越えることができました。来年も6人家族、協力して支えあって生きていきたいと思います。
by 桃菜鈴桜 (2011-12-31 00:43)
皆様、nice!たくさんありがとうございます!
ゆっきーさん、コメントありがとうございます!
長女はもう8才です。今もめっちゃ可愛いです(親バカ全開)。ゆっきーさんのお子さんたちも、明るくていい笑顔ですね。またブログにお邪魔します。良いお年を。
by 這い上がるママ (2011-12-31 10:16)
桃菜鈴桜さん、コメントありがとうございます!
うつ病になると、信じられないほど辛い症状が日常的に表れます。普通に生活するのがシンドイということが、周囲の人に分かりづらく、たとえ笑顔でもアテにならない(辛くても作り笑顔をしてしまう)ことを理解してもらった上で、サポートを得ることが大事だな、と感じています。
娘たちは、普通に家事をするお母さんの姿を知りません。その分、たまに何かできたときに拍手して褒めてくれます。それはそれで感性となり、気持ちの優しい、いい子たちに育ってくれていると思っています。ママがうつでも、明るいわが家です。
桃菜鈴桜さんも良いご家庭を築かれているようですね。ご家族で楽しいお正月をお過ごし下さい。良いお年を!
by 這い上がるママ (2011-12-31 10:28)
はじめまして、わたしも昨年育児鬱になりました。
育児書を読みすぎて、自己嫌悪の日々から、気がついたら息ができず・・・
急転直下!という感じでした。いまは出産後久しぶりに仕事をはじめ、どんどん回復し、抗うつ薬も飲まない生活に戻りました^^
たまに無理をすると、また苦しくなることもありますが・・・
鬱のおかげで、家族の絆は深まったかな?
お互い頑張りすぎずにいきましょう^^
by お金が貯まる!よしこ先生 (2015-09-10 15:23)
>お金が貯まる!よしこ先生さん、コメントありがとうございます!
鬱が回復して良かったですね。初めての育児は力が入りすぎて、上手くいかないと思いつめてしまいますよね〜。抱え込まないで家族に助けを求めることも大事ですね。協力してくれると幸いですが・・・。
お仕事も、家族と過ごす時間も、充実した生活ができるっていいですね!頑張りすぎないように私も気をつけます。
by 這い上がるママ (2015-09-24 08:21)